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文字ブログ

文字(書体、フォント、タイポグラフィ、活字、活版印刷)についてど素人が学習した結果をまとめるブログです。デザイン初学者(本業ITエンジニア)なので、誤り、偏見、言い過ぎ等多々あるかと思いますが、 よろしければコメントにてご指摘いただけると幸いです。

「妄想欧文書体図鑑」はじめます

御判りのように、私は、この啓蒙の時代にあってなおあえて次のように告白する程に途方もない人間です。即ち、我々は一般に無教育な感情の持ち主であって、我々の古い偏見を捨て去るどころかそれを大いに慈しんでいること、また、己が恥の上塗りでしょうが、それを偏見なるが故に慈しんでいること、しかもその偏見がより永続したものであり、より公汎に普及したものであればある程慈しむこと、等々です。(エドマンド・バーク中野好之訳)『フランス革命についての省察』)

ブログの新企画として「妄想欧文書体図鑑」シリーズをはじめます。

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※予定参考文献のひとつ『26 Letters Lettern Lettres: An Annual and Calendar 1989』。とても美しい本ですが、惜しむらくはドイツ語で文章が全然わからないこと…

企画の説明として、この企画をはじめようと思った2つの言葉をご紹介します。

ひとつめは活版工房にも所属する活字職人S氏が、ワークショップで参加者に「コンピュータの文字と比べて活字の良さは?」と訊かれた際にかならず答えるこの言葉。

コンピュータの文字はみんなキレイだけど画一的。 けれど、街を歩いていて美人ばかりじゃつまらないでしょ? その点、活字の文字は不揃いかもしれないけど個性的で味わい深い。

そして自分はこの説明は「書体」にもそのままあてはまるなぁ、と聞くたびに感じていました。 代表的な欧文書体はどれも美しくかつ個性的で百花繚乱、そして、その美しさと個性は「人」に例えることができるから。

ふたつ目は先週パラパラめくっていた『タイポグラフィ (デザインの現場BOOK)』の記事より、インタビュアーに「書体の違いを覚えるようためには?」と訊かれたブックデザイナー祖父江慎氏が答える言葉。

細部に注目するような見方を、いったん忘れて、文字そのものをストレートに味わえるようになると、もっと楽しくなってくるんですよ。

この2つの言葉から思いついたのが、書体の擬人化です。

セリフやサンセリフのような種類が同じ欧文書体は一見、どれも似ています。

同じサンセリフHelveticaとUniverseを見分けるのは私たち素人にとっては、蟻の行列を眺めてこのアリさんは雄か雌のどっち? を答えるくらい難しい(デザイナーさんや書体ファンは除く)。

そこで、欧文書体を有名人やキャラクターにたとえてイメージをつかむことで、その後の細部の説明が頭に入りやすくなったり、親近感がわいて書体の違いを覚えやすくなったりと、楽しく学習することができるのでは? と考えました。

ちなみに当初は今流行りのプログラミング擬人化のように欧文書体を「萌え美少女キャラ」化したいと思っていたのですが(優等生で人気者のヘルベチカちゃん、古風なお嬢様のパラチノちゃん、クールでツンデレのフーツラちゃんとかetc.)、自分の絵心スキルのあまりの無さを始めとする諸般の事情によりあえなく断念…

結果誤ったイメージを押しつけたり書体のイメージを矮小化してしまう恐れも多々あると思いますので、リスクとメリットを見極めつつ、慎重にやってゆきます。

乞うご期待!